大阪の港に面した美術館。この建物の裏はすぐ海。
サントリーミュージアムでミュシャを観る。
ミュシャと言えば、現在は女性を題材にしたポスターが有名。こんな感じの絵をどこかで観た事がおありでしょう。いわゆるアールヌーボーの黎明です。(画像はサントリーミュージアムさんのサイトからお借りしました)
さて、ミュシャの絵はポスターとしてはよく目にするのですが、今回の展覧会ではポスター以前にカンバスに書いた絵やポスターの元になったとおぼしき絵も多数ありました。
ミュシャの生きた時代には今のような印刷、複製技術はありませんから、まるで浮世絵のごとくに輪郭線を残してその内部を塗る手法でなければポスター用の絵(もしくは工業製品のラベル)になり得なかったのだろうかと思われます。
で、よくみれば今の作家さんたちが描く「妖精」っぽい女性の絵の源流はもしかするとミュシャにありではないかと思えました。
かれこれ100年前に描かれた女性の絵、ほとんど何も変わることなく現代の作家たちが後を追っているように思われます。ただしそれはアートとしてではなく、あくまで売り物としてね。
ミュシャ自身はポスターでなく、絵画として他に描きたい物もあったようです。